バリデーション療法を取り入れよう

介護現場で認知症患者が様々な問題を解決しながらありのままの生活を送れるようサポートするには、バリデーション療法を積極的に取り入れることが重要です。特に、重度の認知症患者の割合が大きい介護施設においては、介護職員や看護師だけでなく、経験豊かな心理カウンセラーを配置してバリデーション療法を継続して行うことで、生活の質の向上に繋げることが可能となります。

バリデーション療法を効果的に行うには、個々のスタッフと認知症患者が良好な関係を築くことが重要です。不安や悩みなどを正直に話してもらったり、共感的な態度で接したりすることが大切になります。またスタッフと認知症患者だけでなく、スタッフ同士でも良好な関係を築き、意見交換をすることも大事です。認知症患者の不安や悩みをスタッフ同士で共有し、その解消に励みましょう。

バリデーション療法の効果の良し悪しについては、直接認知症患者のケアに携わる介護職員の能力や経験などに大きく左右されることがあります。そのため書籍などでバリデーション療法についてよく学習しておくことが大切です。なお最近はこちらのサイトをはじめ、ネット上で手軽に学べるサイトもあるため、まずはそちらを読んでみるのもよいでしょう。

また勤務先はバリデーション療法に関する研修に力を入れているところや、外部の講師を招いて定期的にセミナーを開催しているところを選ぶことも肝心です。その他、介護現場での経験が少なくバリデーション療法に初めて触れる人は、認知症患者の対応に慣れるまでの間、先輩スタッフにサポートを受けられる職場を探しましょう。